「これだけあれば足りるよね。」
・・・遠くから聞こえる声
足元に咲く、たくさんのシロツメクサ
きっと花飾りを作るんだね。
よく見ると、かすかにピンクがかった色
きれいだね・・・
一面のクローバー
・・・探してみようかな。
こんなこと、何年ぶりだろう。
見つけられるかな。
見つけられるといいな。
見つけた ・・・・・・
手にとる。
手に取りながら、
もう一つ探し始めてる ・・・
和紙スイーツとは、和紙を用いてお菓子から広がる
イメージを表現した倉 美紀のオリジナル作品です。
「これだけあれば足りるよね。」
・・・遠くから聞こえる声
足元に咲く、たくさんのシロツメクサ
きっと花飾りを作るんだね。
よく見ると、かすかにピンクがかった色
きれいだね・・・
一面のクローバー
・・・探してみようかな。
こんなこと、何年ぶりだろう。
見つけられるかな。
見つけられるといいな。
見つけた ・・・・・・
手にとる。
手に取りながら、
もう一つ探し始めてる ・・・
花束を頂いた。
箱を開けたとたん、春の香り。
チューリップ、マーガレット、スイトピーにかすみ草・・・
優しい春色の花々
もうすぐ咲きそうな花
開いた花とは違う、
何か独特な空気をまとうよう・・・
ふんわり開く花びら
少し見える花の中
花からも、こちらの世界が少しづつ見えてくるのかな・・・
新しい世界の光は、眩しいのかな。
心地良いのかな。
嬉しいのかな・・・
「おかし」
その文字も、響きも楽しい気持ちにさせてくれる。
大好きなお菓子
お菓子はいつもそばにあり、
お菓子作りはずっと身近なものだった。
小さい頃から続いていた大好きな時間だった。
・・・ここ数年、それは遠いものになってしまっていた。
久しぶりに、本当に久しぶりにお菓子を焼いた。
桜をのせた小さな焼き菓子。
粉とバターとお砂糖と・・・
日持ちのするはずの材料もまた、遠いものになっていた・・・
新しい材料を求め、準備をした。
器具を出し、慎重に計り、作っていく。
オーブンに入れ、少し焼いてから桜をのせた。
焼き上がり近くなると、甘い香りが漂ってくる・・・
部屋中がオレンジ色に色づくようで、この時はいつも幸せな気持ちになる。
お菓子を作るのは、いつも誰かに贈るため。
その人の顔を思い浮かべる・・・
お菓子を包む。
紙を選ぶ。
リボンをかける。
「おかし」の向こうに見えるもの・・・
それが何より嬉しいのだと思う。