僕の色(4) 記:栗太郎

| 2019.05.26 Sunday

僕はあれから和紙を何度も何度も染めてみた。
たくさんの色ができた。
同じ染液でも毎回少しづつ色がちがった。
自然の色はみんなちがっていいんだね。





紅茶で染めた赤みの色
栗で染めた黄みの色
この二つの色を僕は大好きになった。





栗の染液で、便箋と封筒を染めた。
栗模様も描いた。
栗のラベルも染めてみた。
紙が変わると、栗色も変わるんだね。







カノウさんからもらった大切な栗の染液
僕はカノウさんにお礼の手紙を書いた。





僕の染めた和紙
どんな作品になるのかな。


9歳のお誕生日に

| 2019.05.19 Sunday

今年、庭に植えた鈴蘭が初めて花をつけた。
見つけた時、何とも嬉しい気持ちになった。





1年に1回、お誕生日のお祝い作品を作る。
10年間続く幸せなご依頼
今年は9回目、9歳のお誕生日
もうあと1年なのだと感慨深くなる・・・

毎年作品に名前をつける。
想いを込める。
今年の作品は「音」

私が小さい頃、祖父母と一緒に過ごしていた。
きっと溢れるほどの愛情を毎日毎日もらっていたのだと思う。
それは自然なことだった。

大人になり、心の奥底にいつも温かなものがあると感じるようになった。
声なき声のように。
大切なメッセージを想う。
心が感じる声。

その声をその音を思った時、鈴の音が浮かびまた同時に鈴蘭の花が浮かんだ。
愛らしい鈴蘭
他の花にはない何かを持っているようでもあり。
鈴蘭の花模様をつける。





上には鈴蘭の花束。
その女の子が大好きな紫色のリボンをつけて。

彼女が大人になった時、今の温かな時間がいつか声になって感じる時がくるのかな。
温かな声
すずらんの花がゆれるように・・・





お誕生日おめでとう。

花束

| 2019.03.25 Monday

ある番組がきっかけで出逢った中学校の先生
和紙スイーツを授業で紹介して下さった。

嬉しくて封筒に和紙を入れてお便りをした。
先生と生徒さんから感想のお便りが届いた。
その後も先生と温かなやりとりが10年以上続いていった・・・





和紙スイーツの展示へもよく足を運んで下さり、会場にはいつも先生からの花束があった。
遠方での展示会場で、その花束に何度も励まされた。

先生は教頭先生になられ、校長先生になられた。
生徒さんとのやり取りのご様子は、いつも生き生きと輝くようだった。

今月、ご退職なのだと知る。
先生からどれだけたくさんの花束を頂いてきたのだろう・・・





和紙で作った小さな花束を添えて・・・

先生もまたお花が大好きだったのだろうか。
今週末には桜も見頃になるようで。
たくさんの生徒さんを見送ってこれられた先生

ご退職の日は、きっと優しい桜色に包まれて・・・





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