扉の向こうに

| 2016.12.10 Saturday

 

4年前、初めて展示した神戸
2回目の3人展
同じ仲間、同じ場所

4年前の展示最終日
扉の前に立ち、
この向こうに、どんな物語が続いてゆくのだろう・・・と思った。




 
扉から扉の4年間、3人の豊かな時間がずっと続いていた。 
それぞれの作品は、自然と寄り添い、温かに重なる・・・
そんな展示空間だったように思う。


 


 





この扉の向こうには、どんな物語が続いてゆくのかな・・・。



 


福の実

| 2016.11.30 Wednesday

和紙をよる。
細く、細く・・・
糸のように。





竹のまっすぐな線
松の曲線
梅のおしべ
鶴の羽
格子状に編んだり、菊の花びらにしたり・・・

和紙から作る、お祝いの形
落雁の中の小さな世界


 


おめでたい南天
その葉を添える。





南天の葉の形、大きさを観察する。
先端の葉が一番大きいんだね。 
途中で小さな葉っぱが出てきて、それから茎が伸びていく。
虫食いの葉もまた素敵なデザイン

真珠色の紙で、その形を創っていく。
白く光沢のある南天の葉になって・・・ 





小さな落雁を、南天の実に見立てる。
踊るように
遊ぶように 
嬉しそうに・・・


 


当日、会場では本物の南天が飾られて。
新しい年に、たくさんの福が訪れますように・・・

コトホギにそえた、お菓子のかたち
コトホギに添えた想いの形





 ~コトホギにそえて~
2016年11/26(土)~12/4(日)


べっぴんの椅子/記:栗太郎

| 2016.11.29 Tuesday

僕の椅子
それは4年前の展示で、僕のサイズを計って特別に作ってもらった椅子
・・・まさに「べっぴん」 
作ってくれたのは、陶芸家のフジヒラさん。
栗好きなフジヒラさんとは、とっても気が合うんだ。





それ以来、僕は展示の度にこの椅子に座ってた。
この椅子に座ると、いつもと景色がちがうんだ。
座り心地も、とってもいいんだよ。


今回の展示で、フジヒラさんとミキさんが何か計画をしていた。
とっても楽しそうで、僕は聞き耳を立てていた。
形やサイズをやりとりしてるよ。
そうか!またフジヒラさんが椅子を作ってくれて、そこに座るんだ!
また僕の出番がやってきたよ!!
また神戸にも行けるね!

・・・と喜んでいたら、僕ではなかった・・・・・・。
ミキさんは小さなモンブランを、いくつも作り始めた。
僕よりずっとかわいいなぁ・・・
僕は複雑な心境だった。
僕はこっそり作品たちにまぎれて、神戸へついて行った。


搬入の時、2人はとても楽しそうに椅子と小さなモンブランを合わせていた。
「この椅子には、この子。こっちの椅子には、この子が合うね!」
・・・と盛り上がっている。
しかも何か持たせてる・・・
僕はチョウシさんの作品の陰から、片目で覗き込んでいた。


この子はスッと姿勢がいいな。
うんうん、長い椅子がよく似合う。
栗も明るい茶色だね。
きれいな花もかわいいね。





ベンチで誰か待ってるのかな?
ミキさんが朝作っていたのは、マフラーだったんだ。
外は寒いからね。
だれか大事な人を待ってるのかな。
僕も持つことが多いから、気持ちがわかるなぁ・・・
プレゼント、喜んでもらえるといいね。



この椅子は、初めて見るよ。
ソファーかな。
ゆったり楽そうで、僕も座ってみたいなぁ・・・
持ってるのは、もしかしてリモコン!?
ソファーでテレビかぁ・・・いいなぁ。




最初はちょっとうらやましかったけど、僕もだんだん楽しくなってきた。
ピンクのプレゼントや、和の贈り物もあるよ。
みんな何を思ってるのかな。


あれ?
1人、何も持っていない子もいるね。
一番小さな子だ。
何してるのかなぁ・・・
ちょっと首かしげてる。
夢でも見てるのかなぁ・・・





みんなよく似合ってるね。
そうでしょ、座り心地もいいでしょ。
みんな僕と同じ、べっぴんの椅子だからね!


~コトホギにそえて~
2016年11/26(土)~12/4(日)


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