透き通る

| 2017.07.11 Tuesday

初めて作った立体作品は、「夏の和菓子」
9年前、ご縁のある和菓子屋さんのものだった。
本物の和菓子を前に、何日も何日も試行錯誤して。

「うちの和菓子を作って下さい。」
ご主人にそう言われて預かった和菓子
「うちの和菓子」・・・

よく見ると、透明なしずくがついていた。
朝顔のしずくは、朝露を表現しているんだ。
小さなひとつひとつの形が、そのお店の和菓子なんだと実感した。



透明なものをどうやって作ろう・・・
ボンドを固めてみたり、和紙を丸めてみたり。
何度も繰り返して、透ける典具帖紙1枚にたどりつく。





四角く折ると、寒天のよう。
透明なしずくは、何度も作りながら少しづつ形を変えていった。


展示をご縁に出会った、ガラス作家の丁子恵美さん。
オリジナルの形が楽しく美しい。
只今、展示中のギャラリーで、和紙スイーツを飾って頂いている。





金魚の和菓子が、お皿に浮かぶ。
四角い模様が楽しいな。
埋め込まれたキャンディーのようにも感じて。


「この中に、倉さんの朝顔が入っているんだよ。」
ぼんやり映る朝顔の形
白の向こうのピンク色





ふわりと透けた感じが、きれいだな。
ガラスとはまた違う、和紙のような透け具合
透き通る・・・・・・
何かに包まれながら、見えている。
その感じが、なんとも好きなんだよなぁ・・・と思う。


丁子恵美GLASS WORKS
ぎゃらりー図南2017.7/8~7/23




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