始まりの和菓子

| 2018.03.06 Tuesday

ぷつぷつと穴のあいた落水紙
この和紙を見た時、桜餅の道明寺のようだと思った。
和菓子作品の始まりは、桜色のこの落水紙からだった。





春は和菓子の似合う季節
出逢いの春
始まりの春

昨年のある出逢いからご縁を頂いたワークショップ
主宰はKokokaraパレットさん
心と体、ここから始まる
人と人が交流していろんな色を作っていく・・・名前にはそんな素敵な想いが込められている。





ここから始まるワークショップ
どんな時間が、どんな出逢いが作品が、生まれてくるのだろうか。

薄い和紙を重ねる。
包む、よる、ちぎる。
手を通して、春色の和紙がひとつひとつお菓子に変わっていく。






時間とともに、だんだん空気もやわらいで・・・
手から生まれるその形
その人その人の愛おしい手の形
同じ材料が個性豊かに変わっていく様子には、いつもいつも感動する。





「帰りに和菓子を買っていきます!」
そんな声も聞かれ、笑顔がこぼれる。
楽しんでもらえたなら、嬉しいな・・・


次の日もその余韻が残り・・・桜餅を買った。
優しい桜色の道明寺
その表情は、落水紙のようだった。

桜の葉からは、なつかしい春の香りがした。





ちいさな桜に

| 2018.02.19 Monday

この時期、小さな桜の切り花を見つけると、つい求めてしまう。
変わらない大好きなもの





一夜明けたら、蕾が次々に開いていた。
一本の枝の中に、蕾あり、咲き始めあり、
濃いピンク、優しいピンク、淡いピンク
初々しいその姿
うっとりしながら、いろいろな角度から眺めていた。

ふと、香りはするのだろうか・・・?
鼻を近づけてみた。
!!
香りがした。
まるでさくらんぼのお酒みたい。
洋酒入りのさくらんぼのシロップ漬けが浮かんだ。
かすかな甘い香りは、開いてすぐの花からだった。




もっと近づいて・・・と構えたら、近づきすぎてピントが合わなくなった。
全く合わなくなった桜は、その姿も見えず。
なんだか光に消えたようだった。





写真を撮っているわずかな間に、花が開いていく。
蕾が丸みをおびて、ふんわりほどけるよう。

小さな桜
仲間たちとは華やかに。
一人の横顔はまた違う顔
見つめていると物語が始まるようでもあり・・・
桜には、桜の世界があるなんだな。






ひかり

| 2018.01.26 Friday



熱田神宮
高い鳥居を見上げると、いつも清々しい気持ちになる。
何度も何度も歩いた道
澄んだ空気のせいか、今日は目に映るものが新しく感じる。

見上げるとつららが。
青空に映えて美しいな。





溶けてポトポトとはじく水滴
光に当たりきれいだな・・・
光の姿も見えてくる。





四季桜が咲いていた。
枝には枯れて落ちた松葉がぶら下がっている。
ゆらゆらと風に揺れる姿が、かんざしの様に見えた。





帰り道、美しい木漏れ日にカメラを向けた。
また光の姿が見えてくる。
撮った写真を見てハッとした。

ふり注ぐ光は虹のようだった。
羽根のようでもあり。
五色の帯のようでもあった。






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